次の日
約束の時間に1時間遅れて、ユジンは打ち合わせの場所へ着いた。
チョンアが先に話をしておいてくれたおかげで、先方もユジンの遅れたことを快く了承していてくれた。
「早速ですが、この家を改装したいのですが、その一部を妻のための小さなコーナーにしたいのです。そこをまずユジンさんにお任せしたいと思いまして。」
「奥様の?」
「ええ、実は私の家内のマリアは
オーダーメイドの
ジュエリーショップをやっておりまして。なんですか、今ネットなどで海外のお客様にも好評でして。最近はネットだけでなく、実際に手に取ってみたいとおっしゃられるお客様も増えたようで。ここ
韓国でもそのようなお客様が多くて、それならせっかくだから、家を建て直すのに、その一角を小さな店にしてみたらどうかと・・・。」
「そうですか。ジュエリーショップ。」
レストランやカフェが多かったユジンにとって、ジュエリーショップは初めてだった。
「ユジン、あなたに内装をやってもらいたいというのは、奥様たってのお願いなんですって。」
「ええ、実は家内が以前韓国にきましたときに立ち寄ったカフェの内装がとても気に入って・・・。そしたらあなたがなさったということがわかりまして。」
「はあ・・。」
「申し訳ないと思ったのですが、ちょっと調べさせていただきまして。遠い韓国のことですからやはり心配でして。」
「いえ、ありがとうございます。一生懸命頑張らせていただきます。」
ユジンは自分の実力が少しでも認められた事が嬉しかった。
「ユジンさん、お会いできてよかった。思った以上に素敵な方で。それにしっかりしていらっしゃる。これならマリアに安心してまかせられると言えます。」
「奥様は・・こちらには?」
「一緒に伺う予定だったのですが急な仕事が入りまして。次回は是非にでも連れてまいります。」
ユジンは早急にいくつか
デザインを考えて、資料を渡すと約束すると、そのイタリア人の男は嬉しそうに帰って行った。
それから3か月もしないうちに、その家の改装が始まり、ユジンの手がけるショップも着工し始めた。
ジュエリーショップのオーナー、つまりあのイタリア人の社長の妻、マリアとも何度か会い、ユジンはとても気に入られた。
そして工事が終わり、ショップ
オープンの前日・・・。
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